Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

俺そいつ気に入らねえ)と、そんなことでも思っているかのような、寂しそうな顔をして動かなかった。

桂子は顔を千寿の方へ向けた。

「さて千寿様とも朱丸様とも、いよいよお別れでござります……妾の配下五人ばかりを、扈従させましてあなた様方を、故郷の美濃まで送らせましょう。……ここさえ出ましたら大丈夫! 鬼火の姥の眷族であろうと、六波羅方の兵であろうと、一人も追いはいたしません。いえ追わせはいたしません。……故郷美濃へお帰りの上は、立派なご一族もおありのこと、その方々に守られて、安楽におくらしなさりませ。……やがては六波羅も鎌倉も亡び、世は宮方となりましょう。……それまではただひっそりと、つつましくおくらしなさりませ! ……右近太、陣平、軍次、鷺内、将左衛門よ、お前達に頼む! お前達お二人をお送りいたせ!」

応と返辞る声あって、五人の屈竟の若者が、千寿と朱丸との側へ走った。

と、桂子は片手をあげ、遥かの一点を指さしたが、

「見ていてごらん、火がともるから! ……一ツ!」

はたして一点の火が、遥かの暗黒の密林の中へ、朱を打ったように現われた。

「二ツ!」

桂子はまた云った。