Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
良人頼春のまた従兄弟に、小次郎という若者があって、自分たちと一緒に三条堀川の館に、大変親しく住んでいたが、土岐、多治見攻めの起こった夜、館を明けて留守にした。そうしてそれっきり帰って来なかった。
その小次郎のことが、今の娘の言葉から、早瀬の記憶に甦えったからであった。
(あの小次郎様のことではあるまいか?)
ふと早瀬はそう思った。
(まさか)
と、しかしうち消した。
(小次郎という名を持った人間など、世間には沢山ある筈だ)
(人違いよ)
と、そう思った。
(火影の見えるお家へ行って、お乳なり食物なりいただこう)
で、早瀬は歩き出した。
でも、その足はだんだん鈍った。
(よしんば人違いであろうとも、良人頼春のまた従兄弟にあたる、小次郎の名を呼んだからにはあの娘ごに追いついて、その小次郎様のどういう人かを、お訊ねするのが本当のような気がする。……あの娘ごの云われた小次郎様が、わたしたちの小次郎様と同じ人なら、この小次郎様に逢わせて戴き、良人頼春のことをお訊きしたい。……また従兄弟同志の仲なのだから、良人の消息を知っているかもしれない)
で、彼女は振り返って見た。