Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

この頃金剛山の方角から、数十人の人影が、この林つづきをこの方角へ、さんざめきながら歩いて来た。

私娼、傀儡師、金剛砂売り、ふたなり、侏儒、吐蕃人、――そういう人々の群れであって、先頭に立って歩いているのは、鬼火の姥と範覚とであった。

「ちと陣中見舞いとしては、遅くなったので気がかりじゃよ」

巨大な御幣を腰に差し、自分も御幣さながらの躰を、夜風に、ビラビラ翻しながら、そう姥は心配そうに云った。

「総大将の大仏陸奥守様は、短気なお方だというからのう」

「ナーニ」と、範覚は一向暢気に、「これだけのお伽衆を連れて行くのじゃ、姥も我が身も優待されるのであろうよ」

云い云い、金剛杖を振り廻し、行く手の露草を払ったりした。

「それはわしはな、関東の人たちに、面目ないことをしているのだよ」

と、鬼火の姥は心外そうに云った。

「まだ例の連判状を、手に入れることが出来ないのだからのう」

「猩々にさらわれた連判状か?」

「そうだよ、司馬の大藪地でのう」

「あんな連判状が今になっても、そんなに姥には大切なのかな」

「わしにとって何んの大切なものか、北条様や武家方にとって、大変もない大切な品なのさ。