Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
と桂子は云った。
「岩壁の背後に何があるか、やっとわたしには見当がついたよ」
「何があるのでござりましょうかな?」
「野武士たちの巣窟があるのだよ」
「それに相違ございません」
と、風見の袈裟太郎が合槌を打った。
「それも大掛かりの巣窟が」
「面白い出来事にぶつかりそうだよ、さあ中へはいってみよう」
そこで三人は岩壁に添って、左側の方へ行ってみた。
岩壁につづいて平行している、山の斜面から灌木の枝葉が、こんもり外側へはみ出しているので、正面から見るとそんな所に、道などありそうにも思われなかったが、行ってみると細い道があった。
その道を通って進んで行った。
すぐに岩壁の内側へ出た。
と、そこに番小屋があって、得物をたずさえた武士が数人、守衛のように立っていた。
「これお前たちは何者だ?」
と、その中の一人が声をかけた。
三人は意外な厳重さに、ヒヤリと心を冷たくしたが、気転の利く袈裟太郎が進み出て、
「わたくしどもは東城の百姓、山へ枯れ木とりに参りましたところ、いつか道に迷いまして……」
「なるほど」
と武士は頷いたが、
「それで鉞など持っているのか」
と、右衛門が持っている自慢の品へ、苦笑しながら指さした。