Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

担架の後からは盆を捧げた、道服を着た医師めいた男が、盆の上に整然と並べられている、小刀、小槌、小鋸、生皮剥ぎの薄刃物、生き眼刳りの小菱鉾、生爪剥がしの偃月形の錐、幾本かの針といったような物を、大切そうに見守って、厳粛の顔をして従いて来た。

「漢権守様のお通りじゃ、覗いてはならぬぞ、隙見してはならぬぞ」

と、そう警戒を与えるかのように、鈴の音は絶えず鳴り渡っていた。

その一行が進み進んで、一つの賓客部屋の前まで来た時、漢権守は足を止めた。

と、みんな足を止めた。

何か権守は囁いたようであった。

すると、警護の一人の武士が、その部屋の窓の前へ行き、まず拳で戸を叩き、それからその戸を外から開けた。

と、鉄格子のはまっている窓から、一つの男の顔が覗いた。

また、権守は何か囁いた。

すると、龕燈を持っていた僧が、担架の側へ歩みより、蔽いの布の片隅をかかげた。

眼を閉じ口を閉じた女の顔が、血紅色の龕燈の光に、瑪瑙のような色艶を帯びて、悲しそうに浮かび出た。

と、窓の顔が悲鳴するように叫んだ。

「浮藻だ! 浮藻だ! 浮藻ヨ――ッ」

女の眼が瞼をあけた。

「あッ、あッ、あッ、小次郎様ア――ッ」