Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

れ魂を消し、茫然として立ったままでいた。

その間に彦四郎は御旗を肩にし、既にお堂よりご発足あそばされた、宮家の御後を一散に追った。

芋ヶ瀬の郷で時を費し、小原へはこの日行き着けなかった。

迂濶には人家にも宿をとれぬ境遇、で宮家ご一行は、街道を反れた樵夫の小屋に、雨露をしのがせられることになった。

尊げの山伏の一行を見て、老いたる樵夫夫婦の者は、榾を炉にくべ粟などをかしぎ、まめまめしくお接持した。

炉の火にお顔をほてらせながら、宮家は快然たるご様子であった。

「彦四郎」

と小声で仰せられた。

「御旗取り返したそちの勇、北宮黝を想わするぞ」

それから赤松則祐をご覧じ、

「そちの忠は孟施舎よ」

さらに平賀三郎をご覧じ、

「そちの智は、陳丞相を想わするよ。……この三傑われにあり、天下を治むるに足るものがあろうぞ」

この夜更けた頃樵夫小屋を窺う、二人の男の姿があった。大弥太と竹原左源太とであった。

粗末な板壁の隙をもれて、内の燈の光が見えていたが、やがて消えて、ひっそりとなった。

宮家ご一行は寝につかれたらしい。

空には降るように星があり、おそく出た月も照っていた。