Classici giapponesi con furigana
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
Leggi ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) di 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.905 caratteri · 262 schermate
鼠茸はまことに鼠の肢を何本も束ねたようで、柔かくて弾力のある、少し不気味な菌だ。雀茸も珍らしい。木耳に似ているが、扇に短い柄をすげた、という形で、裏には一めんにヒダがある。それを、可愛らしい仔雀の羽をひろげた、いわゆる「ふくら雀」に見立てたのは、働らきがあって面白い。オヒョウに至っては少しく物騒である。まったく、ひょうきんなクリクリ坊主で、いやに細い頸だ。そして薄黄ろい、ヒナヒナした肌の、脳天のところに、ポツポツと青っぽい斑点がある。汁などに入れて食べるが、軽くてプクプク浮いている。歯ごたえもなければ、香りも、味も、そっけもない、泡沫の固まりのようなものだ。それも、少し成長しすぎた奴は、中から妙な粉(胞子だろう)を吹いて、とても咽喉へ通らない。自然薯も採れる。何しろ、えらい岩のはざまに食い込んでいるので、岩を壊してとるのだから、一日がかりで二、三本と掘れないそうだ。見たところ、ガリガリの肌目で、電光形に曲りくねり、仙人の持っている杖のようだ。しかし擦りおろすと、アクのため色は黒いが、腰が強く、甘味が豊かで、コクがあり、とても平地のなどくらべものにならない。