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Classici giapponesi con furigana

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いなか、の、じけん

いなか、の、じけん

夢野 久作

Leggi いなか、の、じけん di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.535 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

ワナワナと慄え出しながら、切れるように冷たい土を両手で掻き拡げて、丹念に探しまわってみると、泥まみれになってはいるが、脊椎骨らしいものが七八ツと、手足の骨かと思われるものが二三本と、わけのわからない平べったい、三角形の骨が二枚と、一番おしまいに、黒い粘っこい泥が一パイに詰まった、頭蓋骨らしいものが一個出た。

文作は、もうすこしで大声をあげるところであったが、女房が寝ていることを思い出してやっと我慢した。身体中がガタガタと慄えて、頭が物に取り憑かれたようにガンガンと痛み出した。横路地から這うようにして往来に出ると、一目散に馳け出した。

文作が足萎え和尚の寝ている方丈の雨戸をたたいた時には、もう夜が明けはなれていたが、和尚が躄りながら雨戸を開けて「何事か」と声をかけると、文作は「ウーン」と云うなり霜の降ったお庭へ引っくり返ってしまった。

それをやがて起きて来た梵妻や寺男が介抱をしてやると、やっと正気づいたので、手足の泥を洗わせて方丈へ連れ込んだのであったが、熱い湯を飲ませて落ちつかせながら、詳しく事情を聞き取るうちに、和尚はニヤリニヤリと笑い出して、何度も何度も首肯いた。