Classici giapponesi con furigana
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いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
夢野 久作
Leggi いなか、の、じけん di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.535 caratteri · 78 schermate
「ウーム。そうじゃろう……そうじゃろうと思うた。実はナ……埋まっているのが人間の骨じゃと云うと、臆病者のお前が、よう掘るまいと思うたから石じゃと云うておいたのじゃが、その骨というのはナ……エエか……ほかならぬ、お前の兄貴の骨じゃぞ……」
「ゲーッ。私の兄貴の……」
「……と云うてもわかるまいが……これには深い仔細があるのじゃ」
「ヘエッ。どんな仔細で……」
「まあ急き込まずとよう聞け。……ところでまず、その前に聞くが、お前は昨日来た時に両親はもう居らんと云うたノ」
「ヘエ。一昨年の大虎列剌の時に死にましたので……」
「ウンウン。それじゃから云うて聞かすが、お前の母親というのは、ああ見えても若いうちはナカナカ男好きじゃったのでナ。ちょうどお前の処に嫁入る半年ばかり前に、拙僧の処へコッソリと相談に来おってナ……こう云うのじゃ。わたしはこの間の盆踊りの晩に、誰とも知れぬ男の胤を宿したが、まだ誰にも云わずにいるうちに、文太郎さんが養子に来ることになりました。わたしも文太郎さんなら固い人じゃけに、一緒になってもええと思うけれど、お腹の子があってはどうにもならぬ故、どうか一ツ御祈祷をして下さらんかという是非ない頼みじゃ。