Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Leggi お蝶夫人 (おちょうふじん) di 三浦 環 (みうらたまき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.730 caratteri · 242 schermate
ロンドンのアルバート・ホールで私がお目にかかった時、アドリナ・パティは七十一歳でした。日本流に数えると七十二歳、そんなお婆さんなのに、なんて若い人でしょう。どう見ても四十位にしか見えない、とても美人でした。その時、天下一品の「ホーム・スイート・ホーム」を伺いましたが、その声の若々しくて美しいこと、心がとろけちまいそうな、まるでビロードのような美しい声なのです。そして愛情たっぷりに、ほんとにスイートホームの楽しさをうたいました。この時、私は歌というものはただ単に、五線紙に書いてあるお玉杓子をうたったのではいけない。歌はいつでも真心と愛情と誠実をこめて、パティのようにうたわなければいけないという無言の教訓をうけました。そして七十二歳のパティが、こんなに若々しく美しい声でうたう。私も七十二歳まではパティのようにうたおうと決心しました。でも昭和十五年に盲腸炎をして九段坂病院に入院した時に、お医者さまは手術をしようとおっしゃったんですが、その時私は肥っていて十九貫もあった。ちょうど横綱の玉錦が盲腸炎の手術をしたが、肥っていたのでうまくゆかず死んでしまったので、私は玉錦のように死んじゃあいやだと思って手術をしなかった。