Classici giapponesi con furigana
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Leggi お蝶夫人 (おちょうふじん) di 三浦 環 (みうらたまき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.730 caratteri · 242 schermate
そこで家の書生を先生にして、芝区役所の前の広場で、自転車のお稽古をしましたが二、三日で乗れるようになりました。
音楽学校の規則で、お嫁さんに行った者は生徒になれないというので、私はお父さんの選んだ藤井善一とは内祝言をいたしました。それに都合のいいことに、藤井は天津の駐屯軍に勤務することになっていたので、内祝言をすませると、天津へ赴任しました。藤井は非常に温和な、学者肌の人で、私より十二も歳上だったせいもあり、私を親切に可愛がってくれました。翌年の明治三十四年の夏休みに、私は天津に行って藤井の官舎で一夏暮しましたが、官舎の奥さん達が、環さんは旦那様にあんなに可愛がって頂けて羨しい、といって羨しがっていました。私はお裁縫はよく出来ないけれど、お料理はお割烹をするのも、食べるのも好きでしたから、藤井の好きなものを作ってあげたり、身の廻りのことをあれこれとよくお世話したので、藤井もとても喜んでくれました。その翌年の夏休みは小倉の官舎で暮しました。
それはさておき、私の上野音楽学校への通学ですが、私は前髪を赤いリボンで結んで、紫の矢絣の着物に海老茶の袴、靴をはいて自転車で芝から上野に通いました。