Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいこん

だいこん

久生 十蘭

Leggi だいこん di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 153.732 caratteri · 303 schermate

Aozora Bunko

山チイがいった。

「今晩だけはうるさくするのよしてちょうだい。あたしたち、しずかにしていたいんですから」

「しずかにはするけど、弔辞はいやだね。せっかくだけど、あたしはやらない」

六右衛門さんがいった。

「大きなことをいってるが、お前もいいかげんなやつなんだな。弔辞ぐらい読めないなんて。現実暴露の悲哀というところか」

どうしまして。弔辞なんかわけはない。あたしはこれでもそのほうの名人なんだ。パリの官立女学校にいるとき、セヴィニエ夫人の〈手紙〉やポオル・アダンの〈弔辞〉を朗読して絶大な成功をした。それから朗読法……ジイドの〈未完の告白〉にサラという娘がグランド・ピアノに凭れて詩の朗読をするところがあるが、ジイドはすこしその娘を賞めすぎているようだ。〈言葉の一つ一つが微妙な音楽になって、眠りの世界のようなものをつくりだす〉なんてありがたそうにいっているけど、あたしの朗読をきいたらどうほめるつもりだろう。フランス座のヴェルノン先生の〈独白と朗読〉という本があるが、あの中に書いてあることなんか、あたしはおかしいくらいだということを誰も知らない。

「そうまでおっしゃるならお答えします。