Classici giapponesi con furigana
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ちいさこべ
ちいさこべ
山本 周五郎
Leggi ちいさこべ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.480 caratteri · 67 schermate
「なにがです」とおりつはたいそうな切り口上で云った、「あたしがどうかしたんですか」
茂次はかっとなり、立ちあがってゆくと、いきなりおりつに平手打ちをくれた。おりつの頬で高い音がし、茂次が云った。
「なんでもねえならそんなふくれっ面をするな」
おりつは打たれた頬へ手をやりながら、口をあけて茂次を見た。その大きくみはられた眼を見ると、茂次は急に、自分が殴られでもしたような、びっくりした顔になり、「わるかった」と云いながら脇へそむいた。
「済まなかった、気が立ってたんだ」と彼はぶきように云った、「いろいろ事が重なっているもんだから、――勘弁してくれ」
「あたしにあやまることはないわ」とおりつがふるえながら云った、「あやまるんなら、仏さまにあやまってちょうだい」
茂次はゆっくりとおりつを見た。
「仏に、――どうしろって」
「あんたを、棟梁を怒らせたのはあたしよ、ぶたれるのはあたりまえだからなんとも思やしないわ、でも、――」おりつは前掛で顔を掩い、そこへ坐りながら云った、「倉さんや銀さんの法事をしてあげるのに、どうして親方やおかみさんをあのままにしておくんですか」
茂次は「そのことは云うな」