Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ばちあたり

ばちあたり

山本 周五郎

Leggi ばちあたり di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.391 caratteri · 44 schermate

Aozora Bunko

と姉は啓三に話し続けていた、「そうするとあの子ったら、ちょいと待ったって云って、自分の部屋からテープ・レコーダーを持って来て、――おふくろの小言はこいつにとってある、口がくたびれるといけないからおふくろは黙ってていいよって、そしてそのレコードを廻したんですって」

「へええ」と啓三はにやにや笑った。

「するとどうでしょう、おかあさんの叱る声がすっかりはいってるじゃないの、こうよ」姉は記憶をたどるように、上わ眼づかいになり、口の中で暗誦してから続けた、「――こうだったわ、敏夫、おまえまたやったね、あれほどあたしが云っておいたじゃないか、よしたほうがいい、どうせうまくいきっこないんだから、そんなつまらない事にひっかかると取返しのつかないことになるからって、……すっかり覚えてたんだけれど、ええ、あたしそのレコードを聞いたのよ」

「たいしたやつだな」啓三は声をあげて笑った、「へえ、そいつはたんまだ、おどろいたやろうだな」

「ばちあたりな子だって、おかあさん怒ってたけれど、あの子はのんこのしゃあよ、側で仰向きに寝ころんだまま、死んでしまえばそれまでよ……って、暢気な声で鼻唄をうたってるじゃないの」