Classici giapponesi con furigana
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ひどいけむり
ひどい煙
久生 十蘭
Leggi ひどい煙 (ひどいけむり) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9064 caratteri · 18 schermate
非実用の臼砲を設計し、三月の中旬ごろまでに鋳造を終えたが、御鉄砲御用衆の何気ない一瞥で、わけもなく看破されてしまった一埓は、さきにしるしたとおりである。
三月二十四日、カロンはオランダ人の砲手二名を連れ、大小通詞、松浦家の諸役人、お徒士など百二十人に附添われ、青銅の大臼砲二門、鉄製の象限儀四個、前車二、充弾、空弾、爆弾四〇個、小臼砲(これも実用にはならぬ古物だったが)一門、前車一、榴弾三〇個など、全量七百五十貫に及ぶ大荷物を抱え、海路、平戸を出発した。四月三日、大阪着、それから三百人にあまる軽子、曳子が、ろくでもない大荷物にとりつき、東海道を江戸に上った。
四月末日、江戸に着いた。臼砲と附属物は松浦侯の上邸におさまり、カロンと砲手は、本石町三丁目、長崎屋源右衛門の旅宿に落着いた。相なるべくは、試射などといううるさい手続きはぬきにして、このまま徳川家の武器庫におさまることをカロンは希望していたが、幕府の大筒方は底意地悪く、領収発射の公開を要求してやまない。砲工のハンスは、ときには弾丸が出ることもあるとうけあってくれたが、砲手たちは自信がないので、尻込みばかりしている。