Classici giapponesi con furigana
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みずぐるま
みずぐるま
山本 周五郎
Leggi みずぐるま di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.077 caratteri · 54 schermate
そして、ぺこっとおじぎをした。
その年末のことであるが、和次郎が(束脩を持って)磯野へ挨拶にいったところ、萬女史はよろこんで座敷へあげ、案じていたのとは反対に、若尾のことをしきりに褒めた。――ほかの門人にひいきがあると思われては悪いから、これまでなにも云わなかったのであるが、じつは良い門人ができたので、弘田家へ礼にゆきたかったのだ、などと云った。
「あの人はものになります、これまでずいぶん門人も育てましたけれど、あんなに恵まれた素質を持った者はありません、もしできるなら、わたしが養女に貰いたいくらいです、しかし」と女史は意味ありげな眼をした、「――あれはこなたさまが嫁になさるのでしょう」
和次郎はどぎまぎした。思いもよらない不意打ちで、まごついたうえにちょっと赤くなった。
「私がですか、いや、とんでもない」
「よろしい、よろしい」女史は心得顔に手を振った、「あれは道場へ来ると、こなたさまのことばかり饒舌ります、誰彼なしにつかまえては、こなたさまの自慢ばなしです、わたくしにまでですよ、――あれは惚気というものです」
こんどこそ和次郎は赤くなった。女史は男のようにからかい笑いをして云った。