Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Leggi みなかみ紀行 (みなかみきこう) di 若山 牧水 (わかやまぼくすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.087 caratteri · 203 schermate
何しろ寒い。魚のあぎとから離そうとしては鉤を自分の指にさし、餌をさそうとしてはまた刺した。すっかり指さきが凍えてしまったのである。あぎとの血と自分の血とで掌が赤くなった。
丁度十疋になったを折に舟をつけて家の方に帰ろうとすると一疋の魚を提げて案内人も帰って来た。三疋を彼に分けてやると礼を云いながら木の枝にそれをさして、やがて沼べりの路をもと来た方へ帰って行った。
洋燈より榾火の焔のあかりの方が強い様な炉端で、私の持って来た一升壜の開かれた時、思いもかけぬ三人の大男が其処に入って来た。C―家の用でここよりも山奥の小屋へ黒檜の板を挽きに入り込んでいた木挽たちであった。用が済んで村へかえるのだが、もう暮れたから此処へ今夜寝させて呉れと云うのであった。迷惑がまざまざと老番人の顔に浮んだ。昨夜の宿屋で私はこの老爺の酒好きな事を聞き、手土産として持って来たこの一升壜は限りなく彼を喜ばせたのであった。これは早や思いがけぬ正月が来たと云って、彼は顔をくずして笑ったのであった。そして私がM―老人を呼ぼうというのをも押しとどめて、ただ二人だけでこの飲料をたのしもうとしていたのであった。