Classici giapponesi con furigana
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たにしのしゅっせ
むかし むかし あるところに
楠山 正雄
Leggi むかし むかし あるところに (たにしのしゅっせ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 13.919 caratteri · 29 schermate
欲ばりおじいさんは、「くさい」とさけんで、鼻(はな)をおさえました。そうして、腹立(はらだ)ちまぎれに、いきなりくわをふり上げて、白(しろ)のあたまから打ちおろしますと、かわいそうに、白はひと声(こえ)、「きゃん」とないたなり、死んでしまいました。
正直(しょうじき)おじいさんとおばあさんは、あとでどんなにかなしがったでしょう。けれども死んでしまったものはしかたがありませんから、涙(なみだ)をこぼしながら、白の死骸(しがい)を引きとって、お庭のすみに穴をほって、ていねいにうずめてやって、お墓(はか)の代(かわ)りにちいさいまつの木を一本、その上にうえました。するとそのまつが、みるみるそだって行って、やがてりっぱな大木(たいぼく)になりました。
「これは白の形見(かたみ)だ」
こうおじいさんはいって、そのまつを切って、うすをこしらえました。そうして、
「白(しろ)はおもちがすきだったから」
といって、うすのなかにお米を入れて、おばあさんとふたりで、
「ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ」
と、つきはじめますと、ふしぎなことには、いくらついてもついても、あとからあとから、お米がふえて、みるみるうすにあふれて、そとにこぼれ出して、やがて、台所(だいどころ)いっぱいお米になってしまいました。