Classici giapponesi con furigana
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たにしのしゅっせ
むかし むかし あるところに
楠山 正雄
Leggi むかし むかし あるところに (たにしのしゅっせ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 13.919 caratteri · 29 schermate
するうち、ふとあたまの上で、
「おとうさん、おとうさん、そのお米はわたいが持って行くよ」
と、いう声がしました。
ふしぎにおもって、おとうさんがあおむいて見ると、軒さきの高いたなの上にのせられて、たにしの子が日向ぼっこしていました。
たにしの子が口をきくはずがない、なにかの空耳だろうとおもって、かまわずしごとをしていますと、また耳のはたで、
「おとうさん、おとうさん。わたいが持ってくってば」
とよぶ声がしました。口をきいたのは、やはりつぶの子だったのです。
「おとうさん、わたいはちいさいから馬をひいて行くことはできないけれど、米俵の上にわたいをのせてくれれば地主さまのお屋敷まで馬をつれてってきてあげるよ」
たにしの子がずんずんそういって口をきくと、おとうさんも、おかあさんも、ほんとうにびっくりしてしまいました。でも、この子はなにしろ水神さまのお申し子だから、きっとかわったことができるのかもしれないとおもって、そういわれるままに、たにしの子を、三俵の米俵と米俵とのあいだに、しっかり落ちないようにのせてやって、
「じゃあ行っておいで」
といって、馬のおしりをたたきました。