Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
アンドロギュノスのちすじ
アンドロギュノスの裔
渡辺 温
Leggi アンドロギュノスの裔 (アンドロギュノスのちすじ) di 渡辺 温 (わたなべおん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.168 caratteri · 267 schermate
何でくだらない隠し立てなんか致しましょう。』
『そうですか――なる程、そう云えばそうですね。』西村の眼には深くあわれみの色が満ちた。『では、お気の毒ながらやっぱり遺言状をお作りしてあげなけりゃなりますまい……僕にはどうも、それ以上、お力になる事は出来ません。相手は象牙菊花倶楽部ですもの。どうしたって――左様、金輪際君の命は助かりませんね。』
『あなたもやはりそうお思いになりますか。今更どうも仕方がありません。これからひとつ、G――通りにでも廻って、大いに飲んで飲んで、飲みつぶれて、あのローマの意気な貴族ペトロニューの様にドラマティックな最期を遂げたいと思っていますよ。はッはッはッはッ。』
と、清水はひどく愉快相に哄笑ってみせたのである。
『いや、ところが、お気の毒ですがそれも叶いますまいよ。』
『え※(疑問符感嘆符、1-8-77) 何と仰言る?……』
『つまり、君の死はもう、思いのほか間近に的確に迫って来ていたと云うことですよ。』
西村は落ちつきはらった調子で静かにこう云った。
『?……』清水は流石に狼狽してあたりを見まわした。
『その証拠は――』西村はそう云いながら、立って部屋の一隅に置かれた典雅な書棚の抽斗を開けて、しばらくゴソゴソやっていたが、※て、ひとふりの抜き身の支那型の短剣を取り出して来た。