Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
アンドロギュノスのちすじ
アンドロギュノスの裔
渡辺 温
Leggi アンドロギュノスの裔 (アンドロギュノスのちすじ) di 渡辺 温 (わたなべおん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.168 caratteri · 267 schermate
――おかしな花だよ。たっていられない程なら、こんなに背を高くしなくたって、よかりそうなものだわねえ。」
――僕も手伝ってやろうか。」
――お止しなさい。あんたの方がコスモスより、よっぽどヒョロヒョロのくせに。」
旻は、支那服のような派手なパジャマを着てしゃがんでいる幸子の肩から襟のあたりにこっそりと目を送った。
――ねえ。」
――なあに。」
――明日、兄貴来る日だね。」
――ええサラミを買っていらっしゃるわ。」
――僕が、起きているのを見て驚くだろうな。」
――そうね。でも、あんたいい気になって、あんまり無理しちゃ駄目よ。」
幸子は何気なく振返った拍子に旻の眼を感じて、身を固くした。
――ねえ。」
――なあに?」
――僕は、幸せだよ。」
――…………」
――幸子さんが、たった一度接吻してくれたばかりで、こんなに元気がついてしまったのだって、兄貴にそう云ってみようかな。」
――あんたは、悪党よ。」
――結構……」
――あたしが、あんたを愛しているとでも思ったら、それこそ大違いだわ。」
幸子は、花をうっちゃって立ち上がった。
――嘘だ! 幸子さんは、心の底では誰よりも一番僕を愛していなければならない筈だ。