Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Leggi イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.726 caratteri · 120 schermate

Aozora Bunko

種山ヶ原

種山ヶ原というのは北上山地のまん中の高原で、青黒いつるつるの蛇紋岩や、硬い橄欖岩からできています。

高原のへりから、四方に出たいくつかの谷の底には、ほんの五、六軒ずつの部落があります。

春になると、北上の河谷のあちこちから、沢山の馬が連れて来られて、此の部落の人たちに預けられます。そして、上の野原に放されます。それも八月の末には、みんなめいめいの持主に戻ってしまうのです。なぜなら、九月には、もう原の草が枯れはじめ水霜が下りるのです。

放牧される四月の間も、半分ぐらいまでは原は霧や雲に鎖されます。実にこの高原の続きこそは、東の海の側からと、西の方からとの風や湿気のお定まりのぶっつかり場所でしたから、雲や雨や雷や霧は、いつでももうすぐ起ってくるのでした。それですから、北上川の岸からこの高原の方へ行く旅人は、高原に近づくに従って、だんだんあちこちに雷神の碑を見るようになります。その旅人と云っても、馬を扱う人の外は、薬屋か林務官、化石を探す学生、測量師など、ほんの僅かなものでした。

今年も、もう空に、透き徹った秋の粉が一面散り渡るようになりました。

雲がちぎれ、風が吹き、夏の休みももう明日だけです。