Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Leggi イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.726 caratteri · 120 schermate

Aozora Bunko

みんなもそこで、頭をあつめて聞いている。しゅっこは、ぼちゃぼちゃ、もう近くまで行っていた。みんなは、ひそひそはなしている。するとしゅっこは、いきなり両手で、みんなへ水をかけ出した。みんながばたばた防いでいたら、だんだん粘土がすべって来て、なんだかすこうし下へずれたようになった。しゅっこはよろこんで、いよいよ水をはねとばした。するとみんなは、ぼちゃんぼちゃんと一度に水にすべって落ちた。しゅっこは、それを片っぱしからつかまえた。三郎ひとり、上をまわって泳いで遁げたら、しゅっこはすぐに追い付いて、押えたほかに、腕をつかんで、四、五へんぐるぐる引っぱりまわした。三郎は、水を呑んだとみえて、霧をふいて、ごほごほむせて、泣くようにしながら、

「おいらもうやめた。こんな鬼っこもうしない。」と云った。子どもらはみんな砂利に上ってしまった。三郎もあがった。しゅっこは、そっと、あの青い石を投げたところをのぞきながら、さいかちの樹の下に立っていた。

ところが、そのときはもう、そらがいっぱいの黒い雲で、楊も変に白っぽくなり、蝉ががあがあ鳴いていて、そこらは何とも云われない、恐ろしい景色にかわっていた。