Classici giapponesi con furigana
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あさ
グッド・バイ
Leggi グッド・バイ (あさ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.572 caratteri · 45 schermate
十五年間
れいの戦災をこうむり、自分ひとりなら、またべつだが、五歳と二歳の子供をかかえているので窮し、とうとう津軽の生家にもぐり込んで、親子四人、居候という身分になった。
たいていの人は、知っているかと思うが、私は生家の人たちと永いこと、具合の悪い間柄になっていた。げびた言い方をすれば、私は二十代のふしだらのために勘当されていたのである。
それが、二度も罹災して、行くところが無くなり、ヨロシクタノムと電報を発し、のこのこ生家に乗り込んだ。
そうして間もなく戦いが終り、私は和服の着流しで故郷の野原を、五歳の女児を連れて歩きまわったりなど出来るようになった。
まことに、妙な気持のものであった。私はもう十五年間も故郷から離れていたのだが、故郷はべつだん変っていない。そうしてまた、その故郷の野原を歩きまわっている私も、ただの津軽人である。十五年間も東京で暮していながら、一向に都会人らしく無いのである。首筋太く鈍重な、私はやはり百姓である。いったい東京で、どんな生活をして来たのだろう。ちっとも、あか抜けてやしないじゃないか。私は不思議な気がした。
そうして、或る眠られぬ一夜、自分の十五年間の都会生活に就いて考え、この際もういちど、私の回想記を書いてみようかと思い立った。