Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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シグナルとシグナレス

セロ弾きのゴーシュ

宮沢 賢治

Leggi セロ弾きのゴーシュ (シグナルとシグナレス) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.296 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

黒い枕木はみな眠り、赤の三角や黄色の点々、さまざまの夢を見ている時、若いあわれなシグナルはほっと小さなため息をつきました。そこで半分凍えてじっと立っていたやさしいシグナレスも、ほっと小さなため息をしました。

「シグナレスさん、ほんとうに僕たちはつらいねえ」

たまらずシグナルがそっとシグナレスに話しかけました。

「ええ、みんなあたしがいけなかったのですわ」シグナレスが青じろくうなだれて言いました。

諸君、シグナルの胸は燃えるばかり、

「ああ、シグナレスさん、僕たちたった二人だけ、遠くの遠くのみんなのいないところに行ってしまいたいね」

「ええ、あたし行けさえするなら、どこへでも行きますわ」

「ねえ、ずうっとずうっと天上にあの僕たちの婚約指環よりも、もっと天上に青い小さな小さな火が見えるでしょう。そら、ね、あすこは遠いですねえ」

「ええ」シグナレスは小さな唇で、いまにもその火にキッスしたそうに空を見あげていました。

「あすこには青い霧の火が燃えているんでしょうね。その青い霧の火の中へ僕たちいっしょにすわりたいですねえ」

「ええ」

「けれどあすこには汽車はないんですねえ、そんなら僕畑をつくろうか。