Classici giapponesi con furigana
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シグナルとシグナレス
セロ弾きのゴーシュ
Leggi セロ弾きのゴーシュ (シグナルとシグナレス) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.296 caratteri · 32 schermate
いきなり大きな幅広い声がそこらじゅうにはびこりました。
「おい。本線シグナルつきの電信柱、おまえの叔父の鉄道長に早くそう言って、あの二人はいっしょにしてやった方がよかろうぜ」
見るとそれは先ごろの晩の倉庫の屋根でした。倉庫の屋根は、赤いうわぐすりをかけた瓦を、まるで鎧のようにキラキラ着込んで、じろっとあたりを見まわしているのでした。
本線シグナルつきの電信柱は、がたがたっとふるえて、それからじっと固くなって答えました。
「ふん、なんだと、お前はなんの縁故でこんなことに口を出すんだ」
「おいおい、あんまり大きなつらをするなよ。ええおい。おれは縁故と言えば大縁故さ、縁故でないと言えば、いっこう縁故でもなんでもないぜ、が、しかしさ、こんなことにはてめえのような変ちきりんはあんまりいろいろ手を出さない方が結局てめえのためだろうぜ」
「なんだと。おれはシグナルの後見人だぞ。鉄道長の甥だぞ」
「そうか。おい立派なもんだなあ。シグナルさまの後見人で鉄道長の甥かい。けれどもそんならおれなんてどうだい。おれさまはな、ええ、めくらとんびの後見人、ええ風引きの脈の甥だぞ。どうだ、どっちが偉い」