Classici giapponesi con furigana
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
Leggi ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.567 caratteri · 212 schermate
この事実から眼をそむけて神と死後の生とを仮構するのは、現実をありのままに受容するに堪えない卑怯者の所作に過ぎぬ。――かくのごとき常識にとっては「神が死んだ」という宣告のごときはもはや何の刺激にもならない。神はもともと存在しなかったのである。そこで人間は現世の欲望の満足を唯一の目標として生活する。彼を束縛するものはただこの満足のための功利的節度のほかに何ものもない。
しかし人はこの物質的な世界に何の不足もなく安住することができるか。愛の歓喜にある時彼はその幸福の永遠性を望まないか。官能の悦楽のあとで彼はそのはかなさに苦しまないでいられるか。痛苦を堪え忍ぶ時彼はこの生が生理的偶然に過ぎないという考えを悦ぶことができるか。――この問いに「否」と答える人の多いことはわかっている。しかし「しかり」と答える人もまた多数であることは否み難い。そこで問いを新しくする。人はこの常識以上に深い神秘を自然に求めないでいられるか。愛の神秘、官能の秘密、生活の底知れぬ深み、それをつかもうとしないでいられるか。恐らく何人もかつて一度はこれらの要求をその胸に抱いたであろう。ある人々はついにこの要求に全心を占領させるのである。