Classici giapponesi con furigana
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ファラデーのでん
ファラデーの伝
愛知 敬一
Leggi ファラデーの伝 (ファラデーのでん) di 愛知 敬一 (あいちけいいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 77.305 caratteri · 153 schermate
悲しいかな、著者は自ら顧みて、決してこの二つの条件を備えておるとは思わない。ただ最初の試みをするのみである。
科学者の中で、特にファラデーを選んだ理由は、第一に彼は大学教育を受けなかった人で、全くの丁稚小僧から成り上ったのだ。学界にでは家柄とか情実とかいうものの力によることがない、腕一本でやれるということが明かになると思う。また立身伝ともいえる。次に彼の製本した本も、筆記した手帳も、実験室での日記も、発見の時に用いた機械も、それから少し変ってはいるが、実験室も今日そのまま残っている。シェーキスピアやカーライルの家は残っている。ゲーテ、シルレルの家もあり、死んだ床も、薬を飲んだ杯までもある(真偽は知らないが)。ファラデーのも、これに比較できる位のものはある。科学者でファラデーほど遺物のあるのは、他に無いと言ってよい。それゆえ、伝記を書くにも精密に書ける。諸君がロンドンに行かるる機会があったら、これらの遺物を実際に見らるることも出来る。
第三に、何にか発見でもすると、その道行きは止めにして、出来上っただけを発表する人が多い。感服に値いしないことはないが、これでは、後学者が発見に至るまでの着想や推理や実験の順序方法について、貴ぶべき示唆を受けることは出来ない。