Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate

Aozora Bunko

だって留守番に来るんだったら、当主の旅行ぐらい知っていそうなもんですからねえ。「十日ぐらいかかるって言ってましたよ」

「十日?」野呂は眉をひそめました。「そりゃ困るなあ」

「困ることなんかないでしょ」

「困るよ」そして野呂はじろじろと僕を上から下まで眺め廻して、急に言葉がぞんざいになりました。「一体君は何だね。留守番かね?」

「留守番じゃないよ」少々僕もむっとして言い返しました。「留守番は君じゃないか。僕はここの居住者だ」

「居住者?」バカじゃなかろうかというような眼付で、野呂は僕を見た。「何を君は言ってるんだね。この家は僕のものだよ。不破氏から僕が買い受けたんだ。君は早々に出て行って呉れ」

「買い受けただって?」

今度は僕がびっくりして棒立ちになりました。

「そうだよ。早く荷物をまとめて出て行って呉れ。僕は僕の荷物を大八車でエンヤコラ運んで来たんだ」

「そ、そんな無茶な。僕だってちゃんと権利金を払い、きちんと賃貸借の契約をしたんだぞ」

僕は僕の部屋にかけこんで、領収証と契約書を急いで取出し、引返して野呂の前につきつけてやりました。野呂はそれを受取って調べ始めた。