Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
おそらく金貸しか、金貸しの手代みたいな仕事をやっているんじゃないか。おそらく後者だろう。歩いている感じから、そんな印象を受けたことがあります。何か暗い影を引きずっているような具合なのです。
その甚五が一年ほど前から、挙動がおかしくなりました。赤木医師の話では、自分は専門医じゃないし、正式に診察したわけでないからよく判らないけれど、アル中の気もあるようだし、鬱状態が歴然とあらわれているようだとのことでした。元来が小心で意志の弱い男なのです。それに更年期という条件が加わり、やり切れなさを酒でごまかしている中に、ついにアルコールの捕虜になってしまったのでしょう。フクさんに聞くと、
「へんなんですのよ。出かけたかと思うと、しばらくして突然戻って来て、家の中をキョロキョロ見廻したり、押入れをあけたりするんですよ。男が来てやしないかって。あたしが浮気でもしてるかと、疑ってんです」
フクさんはふやけたような笑いを見せました。彼女は亭主と違って肥っていて、肥っているというよりアンパンみたいにふくらんでいます。あまり魅力のある女性じゃないことは、ぼくが太鼓判をおしてもよろしい。