Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
現に不破や陳根頑や孫伍風から、僕ら二人は赤児の手をひねるように軽くイカれた前歴があるわけですから、今後何か起っても同じコースをたどるでしょう。
では、現在の状態がえんえんと続いて行く場合はどうなるか、それを強く望んでいる人物が一人います。それは僕らの家の地主です。僕らの家の界隈は同一の地主で、百姓タイプの眼のぎょろりとした四十がらみの男です。この男が地代を徴収に時をきめてやって来るのですが、来るたびに地代の値上げを要求する。これは野呂に相談するまでもなく、その都度僕がことわっているのですが、この男が二人のにらみ合いの状態の続行を望んでいるのです。なぜ望むかと言えば、先に申し上げた如くこの家はこわれかかったボロ家で、早いとこ補強工事をしない限り、地震か台風かで早晩居住できなくなるでしょう。二人がにらみ合っている限りは、家の根本的な補強工作は成立しない。せいぜいめいめいの部屋の雨漏りを直す程度で、それ以上のことはやらないでしょう。そうなれば家の崩壊の時期は早くなります。その崩壊の時期の一刻も早く近づくことを、この地主は切に待っているのです。崩壊さえすれば、もう彼は僕らに新築は許さないでしょう。