Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かぜのまたさぶろう

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Leggi ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 67.062 caratteri · 135 schermate

Aozora Bunko

「何だと。パンだけ食ってしまってあとはおろしてお呉れだと。あんまり勝手なことを云うな。」

「だってもううごけないんだもの。」

「そうか。それじゃ動けるまでやすむさ。」と紳士が云いました。ネネムは栗の木のてっぺんに腰をかけてつくづくとやすみました。

その時栗の木が湯気をホッホッと吹き出しましたのでネネムは少し暖まって楽になったように思いました。そこで又元気を出して網を空に投げました。空では丁度星が青く光りはじめたところでした。

ところが今度の網がどうも実に重いのです。ネネムはよろこんでたぐり寄せて見ますとたしかに大きな大きな昆布が一枚ひらりとはいって居りました。

ネネムはよろこんで

「おじさん。さあ投げるよ。とれたよ。」

と云いながらそれを下へ落しました。

「うまい、うまい。よし。さあ綿のチョッキをやるぜ。」

チョッキがふらふらのぼって来ました。ネネムは急いでそれを着て云いました。

「おじさん。一ドル呉れるの。」

紳士が下の浅黄色のもやの中で云いました。

「うん。一ドルやる。しかしパンが一日一ドルだからな。一日十斤以上こんぶを取ったらあとは一斤十セントで買ってやろう。