Classici giapponesi con furigana
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しこんぞめについて
ポラーノの広場
Leggi ポラーノの広場 (しこんぞめについて) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.934 caratteri · 50 schermate
みんなはそれ来たっと玄関にならんでむかえました。俥屋はまるでまっかになって汗をたらしゆげをほうほうあげながら膝かけを取りました。するとゆっくりと俥から降りて来たのは黄金色目玉あかつらの西根山の山男でした。せなかに大きな桔梗の紋のついた夜具をのっしりと着込んで鼠色の袋のような袴をどふっとはいておりました。そして大きな青い縞の財布を出して、
「くるまちんはいくら。」とききました。
俥屋はもう疲れてよろよろ倒れそうになっていましたがやっとのことで斯う云いました。
「旦那さん。百八十両やって下さい。俥はもうみしみし云っていますし私はこれから病院へはいります。」
すると山男は、
「うんもっともだ。さあこれだけやろう。つりは酒代だ。」と云いながらいくらだかわけのわからない大きな札を一枚出してすたすた玄関にのぼりました。みんなははあっとおじぎをしました。山男もしずかにおじぎを返しながら、
「いやこんにちは。お招きにあずかりまして大へん恐縮です。」と云いました。みんなは山男があんまり紳士風で立派なのですっかり愕ろいてしまいました。ただひとりその中に町はずれの本屋の主人が居ましたが山男の無暗にしか爪らしいのを見て思わずにやりとしました。