Classici giapponesi con furigana
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おもいで
ロッパの悲食記
古川 緑波
Leggi ロッパの悲食記 (おもいで) di 古川 緑波 (ふるかわろっぱ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.651 caratteri · 114 schermate
これらは、実に美味いとも何とも、口に入れれば、バタのコッテリした味が、ほろほろと甘えて来る。ああ思い出す。
僕は後年、あれは(あんなに美味かったのは)子供の頃のことを、美化して思い出しているんじゃないかな? という気がして来た。つまり、あれを今食べてみれば、大したことはないんじゃないか、と。
ところが、最近その頃の青木堂に関係していた人に、青木堂では、それらの乾菓は、当時フランスから輸入していたのだということを聞いて、それじゃあ美味かった筈だと思い、昔は随分日本も贅沢だったんだなあと思った。
青木堂という店は、当時市内何軒かチェーンストアーがあり、僕の言っているのは麹町の店のことである。
本郷の赤門傍にも青木堂があって、その二階は喫茶部になっていた。そこで食ったシュウクリームの味、それに大きなコップに入ったココアの味を覚えている。
そういう乾菓を愛したせいか、長ずるに及んでも、僕はクッキーの類が好きだった。
戦争前は銀座のコロムバンのクッキーが、何と言ってもよかった。
神戸のユーハイムその他にも、クッキーは美味いのがあったが、僕はコロムバンのを一番好み、二番目は、トリコロールのだった。