Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Leggi 一寸法師 (いっすんぼうし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.475 caratteri · 194 schermate

Aozora Bunko

そしてどっか遠いところへ行きましょう」

「イエ、もう駄目ですわ。逃げたって駄目ですわ。あいつがもうすっかり白状してしまったに違いないのですもの」

「何をいうのです。だから逃げるんじゃありませんか。それともあなたが、とても逃げおおせないと思うのだったら」彼は殉情に目を光らせて、芝居のせりふめいた声を出した。「僕は命なんかちっとも惜くないのです。あなたと一緒に死ぬんだったら、命なんかちっとも惜かないのです。僕を一緒に死なせて下さいますか」

「マア、あなたは……どうして死ぬことなんかおっしゃるのです」

「だって、あなたは絞首台が怖くないのですか。無論僕だって逃げられるだけは逃げた方がいいと思うのだけれど、でもいよいよ逃げられなくなった時は、死ぬ外ないじゃありませんか」

「それはそうですけど。……」

百合枝はそういったまま、暗の中に坐って、長い間黙っていた。紋三も彼女の一方の手を握り締て物をいわなかった。

「あなた、どこまでも私の味方になって下さるわね」

「どうしてそんなこと聞くのです。分りませんか」

「分ってますわ。でも、私が今まで通り山野の貞淑な妻であっても」

「エエ」