Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Leggi 一寸法師 (いっすんぼうし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.475 caratteri · 194 schermate

Aozora Bunko

でも、まさかねえ」

夫人は一寸笑って見せた。

「ところが、僕はあれでひどい目に逢っちまったんですよ。実は僕昨夜浅草公園へ行ったのです」紋三は極り悪そうにいった。「暗い公園の中で化物みたいな奴に出くわしましてね。それからすっかり頭が変になっちまったのです」

夫人が好奇心を起した様に見えたので、それから紋三は昨夜の一条をかい摘んで話した。

「マア、気味の悪い」夫人は眉をしかめて「でもそれは、あなたの神経のせいかも知れませんわ。養源寺さんは嘘をいう様な方ではないのだし、それに近所の人だって、そんな不具者がいれば気のつかないはずはありませんものね」

「僕もそう思うのです。そうだとすると一層いけないのですけれど……」

彼等はそうして三十分以上も上野の山内を歩きまわった。紋三は三千子の家出の顛末を聞き訊し、山野夫人の方では明智小五郎の為人を尋ねたりした。そして結局明智の宿を訪ねることに話が極った。

二人は精養軒で食事を済せると自動車を呼ばせて、明智の泊っている赤坂の菊水旅館に向った。紋三は妙にうれしい様な気持だった。美しい山野夫人とさし向いで食事を摂ったことも、彼女と膝を並べて車に揺られていることも、そして、その行先が有名な素人探偵の宿であることも、すべてが彼の子供らしい心を楽しませた。