Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Leggi 一寸法師 (いっすんぼうし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.475 caratteri · 194 schermate

Aozora Bunko

広い公園にはまばらな常夜燈の光があるばかりだった。盛り時にはどこまでも響いて来る木馬館の古風な楽隊や、活動街の人のざわめきなども、もうすっかり無くなっていた。盛り場だけに、この公園の夜更けは、一層物さびしく、変てこな凄味さえ感じられた。腕時計はほとんど十二時を指していた。

彼は腰をおろすと、それとなく先客達を観察し始めた。一つのベンチには口ひげを蓄えたしかつめらしい洋服の男、一つのベンチには、帽子も冠らぬ、魚屋の親方とでもいい相な、遊人風の男、そしてもう一つのベンチには、ハッとしたことには、さい前の奇怪な一寸法師奴が、ツクネンと腰かけていたのである。

「彼奴め、さっきから影の様に、己の跡へくっついていたのではないかしら」

紋三はなぜか、ふとそんなことを思った。変に薄気味が悪かった。その上都合の悪いことには常夜燈が丁度紋三の背後にあって、それが樹の枝を通して、一寸法師のまわりだけを照していたので、この畸形児の全身が比較的はっきりと眺められた。

モジャモジャした、濃い髪の毛の下に、異様に広い額があった。顔色の土気色をしているのと、口と目が釣り合いを失して、馬鹿に大きいのが目だっていた。