Classici giapponesi con furigana
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かじとポチ
一房の葡萄
有島 武郎
Leggi 一房の葡萄 (かじとポチ) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 23.753 caratteri · 48 schermate
おれはもう町の人たちに殺されるにきまっている」
とピエールが頭の毛をむしると、
「おれのこの御殿もたからも今日から聖マルティンのものになってしまうのだ。おれの財産は今日からなんにもなくなるのだ。聖マルティンのちくしょうめ」
とジャンはジャンで見えない目からくやし涙を流します。
「でもおれは命まで取られそうなのだ」
とピエールがいうと、
「命を取られるのは、まだ一思いでいい。おれは一文なしになって、皆にばかにされて、うえ死にをしなければならないんだ。五分切り、一寸だめしも同様だ。ああこまったなあ、おまけに聖マルティンが町にはいれば、おれのかたわはなおるかもしれないのだ。かたわがなおっちゃ大変だ。おいピエール、おれを早くほかの町に連れ出してくれ」
とジャンはせかせかとピエールの方に手さぐりで近づきました。
町の中はまるで祭日の晩のようににぎやかになり増さってゆくばかりです。
「といって、おれはちんばだからとても早くは歩けない……ああこまったなあ。どうかいつまでもかたわでいたいものだがなあ。じゃあジャン、おまえは私をおぶってくれ。おまえはおれの足になってくれ、おれはおまえの目になるから」