Classici giapponesi con furigana
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かじとポチ
一房の葡萄
有島 武郎
Leggi 一房の葡萄 (かじとポチ) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 23.753 caratteri · 48 schermate
汗水たらして一日働いても、今日今日をやっと過ごしているだけだが、おれたちはかたわなばかりで、なんにもしないで遊びながら、町の人たちがつくり上げたお金をかたっぱしからまき上げることができる。どうか死ぬまでちんばでいたいものだ」
「おれも人なみに目が見えるようになっちゃ大変だ。人なみになったらおれにも何一つ仕事という仕事はできないのだから、その日から乞食になるよりほかはない。もう乞食のくらしはこりごりだ」
とジャンは相づちをうちました。
ところが戸外が急ににぎやかになって、町の中を狂気のように馳せちがう人馬の足音が聞こえだしたと思うと、寺々のかねが勢いよく鳴りはじめました。町の人々は大きな声で賛美の歌をうたいはじめました。ジャンとピエールは朝から何がはじまったのかと思って、まどをあけて往来を見ると、年寄りも子どもも男も女も皆戸外に飛び出して、町の門の方を見やりながら物待ち顔に、口々にさけんでいます。よく聞いてみると聖マルティンの尊像がやがて山から町におはいりになるといっているのです。
それを聞いた二人は胆がつぶれんばかりにおどろいてしまいました。
「奉納したものが山の上に積んであると、おれのいいふらしたうそはすっかり知れてしまった。