Classici giapponesi con furigana
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さんえもんのつみ
三右衛門の罪
Leggi 三右衛門の罪 (さんえもんのつみ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7132 caratteri · 15 schermate
文政四年の師走である。加賀の宰相治修の家来に知行六百石の馬廻り役を勤める細井三右衛門と云う侍は相役衣笠太兵衛の次男数馬と云う若者を打ち果した。それも果し合いをしたのではない。ある夜の戌の上刻頃、数馬は南の馬場の下に、謡の会から帰って来る三右衛門を闇打ちに打ち果そうとし、反って三右衛門に斬り伏せられたのである。
この始末を聞いた治修は三右衛門を目通りへ召すように命じた。命じたのは必ずしも偶然ではない。第一に治修は聡明の主である。聡明の主だけに何ごとによらず、家来任せということをしない。みずからある判断を下し、みずからその実行を命じないうちは心を安んじないと云う風である。治修はある時二人の鷹匠にそれぞれみずから賞罰を与えた。これは治修の事を処する面目の一端を語っているから、大略を下に抜き書して見よう。
「ある時石川郡市川村の青田へ丹頂の鶴群れ下れるよし、御鳥見役より御鷹部屋へ御注進になり、若年寄より直接言上に及びければ、上様には御満悦に思召され、翌朝卯の刻御供揃い相済み、市川村へ御成りあり。鷹には公儀より御拝領の富士司の大逸物を始め、大鷹二基、二基をえさせ給う。