Classici giapponesi con furigana
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さんえもんのつみ
三右衛門の罪
Leggi 三右衛門の罪 (さんえもんのつみ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7132 caratteri · 15 schermate
」
三右衛門はちょっと言葉を切り、さらに言葉をと云うよりは、吐息をするようにつけ加えた。
「その上あの多門との試合は大事の試合でございました。」
「大事の試合とはどう云う訣じゃ?」
「数馬は切り紙でござりまする。しかしあの試合に勝って居りましたら、目録を授ったはずでございまする。もっともこれは多門にもせよ、同じ羽目になって居りました。数馬と多門とは同門のうちでも、ちょうど腕前の伯仲した相弟子だったのでございまする。」
治修はしばらく黙ったなり、何か考えているらしかった。が、急に気を変えたように、今度は三右衛門の数馬を殺した当夜のことへ問を移した。
「数馬は確かに馬場の下にそちを待っていたのじゃな?」
「多分はさようかと思いまする。その夜は急に雪になりましたゆえ、わたくしは傘をかざしながら、御馬場の下を通りかかりました。ちょうどまた伴もつれず、雨着もつけずに参ったのでございまする。すると風音の高まるが早いか、左から雪がしまいて参りました。わたくしは咄嗟に半開きの傘を斜めに左へ廻しました。数馬はその途端に斬りこみましたゆえ、わたくしへは手傷も負わせずに傘ばかり斬ったのでございまする。