Classici giapponesi con furigana
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さんしろう
三四郎
Leggi 三四郎 (さんしろう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.765 caratteri · 343 schermate
さっき演説をした学生がすぐに賛成した。あいにくビールがみな空である。よろしいと言って与次郎はすぐ台所の方へかけて行った。給仕が酒を持って出る。祝盃をあげるやいなや、
「もう一つ。今度は偉大なる暗闇のために」と言った者がある。与次郎の周囲にいた者は声を合して、アハハと笑った。与次郎は頭をかいている。
散会の時刻が来て、若い男がみな暗い夜の中に散った時に、三四郎が与次郎に聞いた。
「ダーターファブラとはなんの事だ」
「ギリシア語だ」
与次郎はそれよりほかに答えなかった。三四郎もそれよりほかに聞かなかった。二人は美しい空をいただいて家に帰った。
あくる日は予想のごとく好天気である。今年は例年より気候がずっとゆるんでいる。ことさらきょうは暖かい。三四郎は朝のうち湯に行った。閑人の少ない世の中だから、午前はすこぶるすいている。三四郎は板の間にかけてある三越呉服店の看板を見た。きれいな女がかいてある。その女の顔がどこか美禰子に似ている。よく見ると目つきが違っている。歯並がわからない。美禰子の顔でもっとも三四郎を驚かしたものは目つきと歯並である。与次郎の説によると、あの女は反っ歯の気味だから、ああしじゅう歯が出るんだそうだが、三四郎にはけっしてそうは思えない。