Classici giapponesi con furigana
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したやそうわ
下谷叢話
永井 荷風
Leggi 下谷叢話 (したやそうわ) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 122.971 caratteri · 246 schermate
第九
しかし貧窮にして十分の供物を仏前に飾ることができなかった。除日には詩書までも売尽して家には殆ど余物なき有様であったが、枕山はなお泰然自若として「世事悠悠付一盃。」〔世事悠悠トシテ一盃ニ付ス〕と吟じて、酔中に新春を迎えた。
これより先梁川星巌は十一月冬至の日に池の端の蓮塘小寓から再び琴書を家僕に運ばせて神田お玉ヶ池の旧居に還った。
第九
天保十一年庚子の歳星巌は五十二、枕山は二十三になった。
春二、三月のころ枕山は『枕山詠物詩』一巻を刻した。『房山集』についで枕山が世に公にした第二の集である。詠物凡七十九題、七言律詩一百首を載せている。序詞は再び菊池五山が撰した。五山は肖物体の作は詩人の作るに苦しむものであることを説き、枕山が能くこの一百首をなし得たことを激賞すると共に、その身の衰老したことを歎じている。星巌もまた題詩を寄せて、同じく老をなげき「後起駸駸有如此。衰残吾輩復何云。」〔後起駸駸トシテ此クノ如キ有リ/衰残ノ吾輩復何ヲカ云ハン〕といっている。
三月晦日に枕山は例年の如く房総遊歴の途に上った。しかし今年は途次の風景にもさしたる興を催さなかったと見えて、「如糸官道傍汀湾。