Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Leggi 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.047 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

シュミーズ一つで王仁の腕からころがりでた珠緒はビクともしなかった。茶化すような顔でもなかった。黙って王仁を見て、平然とシュミーズをぬいだ。ズロースひとつである。

「もういいの? もう、ひとつ?」

一馬がイライラ妹の腕をつかんで、「お前はもう引込みなさい」

「どうせ、ついでだ。手数がはぶけて、ちょうどよい」

王仁が珠緒を抱きあげると、

「おい、よせ。あくどいぞ」

「兄さん、怒るな。まさか、鬼でも、かわいい子を人前でほんとにハダカにするものか。然し、手数がはぶけて、ちょうどツイデだから、ちょッと借りて行くぜ。芝居の方は終ったんだよ。これからは、恋愛という私事に属する演劇だから、見物人はお断りだ」

抱きかかえて、ドッコイショ、ハイ、ゴメン、自分の寝室へ立ち去ってしまった。

五分、十分、二人は戻ってこなかった。都会のどこかにインチキ・バア、インチキ・キャバレはあるかも知れぬが、こんなことは、そこでもメッタに見られやしなかろう。さすがのピカ一先生も呆れた様子で、

「はてさて、ききしにまさる豪傑だ。歌川家は、然し、優秀な娼婦宿だな。フランスくんだりをウロウロしないで、オレも若年から登山の趣味を養うところだったよ。