Classici giapponesi con furigana
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せけんし
世間師
小栗 風葉
Leggi 世間師 (せけんし) di 小栗 風葉 (おぐりふうよう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.390 caratteri · 36 schermate
けれど、この男の弱点は博打の好なことで、ほかの事では乗らないが、博打で誘うときっと乗る。乗ってはいつも負ける。私は見るに見かねて、
「勝負事もいいけれど、あの連中は腹を合わせて何をするかも知れやしないから、ここで遣るのは不利益ですよ。」と諫めてみるが、
「なあに、もう遣りゃしねえから。」と苦笑いをして、「ばかばかしいね。あいつらに奪られる銭で、君に小使でも上げた方がいい。もう何てって勧めやがっても手を出すめえ。」とその場では言っても、明日になるとやっぱり勧められて遣る、遣れば決って奪られる。
勝てばこそ勝負事も歇められないのだが、そうして奪られてばかりいて、何がおもしろいだろう。私は訝しくてならなかった。しかし銭占屋自身の言いぐさでは、
「博打がただおもしろいんで、負勝なんかどうだって二の次さ。」と言うのだ。
それから、同宿の夫婦者の事を嘲って、
「あいつらだってやっぱり世間師なんだが、博打一つ打つじゃなし、仲間付合すら怖がって逃げて、ああして隅角でコツコツ暇なしに遣ってるんだが、あれでやっぱり残りゃしねえ。あのとおり頭ももう禿げかかって、あの年まで木賃宿が浮ばれねえじゃ、あいつも一生まあ旅で果てねえじゃならねえようにできてるのさ。