Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せけんし

世間師

小栗 風葉

Leggi 世間師 (せけんし) di 小栗 風葉 (おぐりふうよう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.390 caratteri · 36 schermate

Aozora Bunko

」

「まあそう言わねえでさ。俺あ何もお前と夫婦約束をしたわけでもねえし、ただ何だ、お前は食わせる人がいねえで困ってるし、俺は独者だし、の、それだけの事で、ほかにゃ綾も何にもありゃしねえんだから、お前も旅の者らしくさっぱりしてくんねえな。俺あどこまでも好自由な独者で渡りてえんだから、それを抗わることだけは、どうか勘弁してくんねえ、お願いだ。お前にしてからが、俺のような一生世間師で果てようてえ者に緊ついてくより、元の亭主の――ああいう辛抱人へ還った方が末始終のためだぜ。お前さえ還る気になりゃ、あの人あいつ何時でもひき取ってくれらあ、それだけは俺が受合う。悪いことは言わねえから、そうしねえ、よ。」

「知らない! こんな恥しい目に遭って、私ゃ人にも顔向けできない、死んでやる!」と言って、女房は泣伏してしまった。

*    *    *

私は銭占屋を送って、町の入江の船着場まで行った。そこから向地通いの小蒸汽に乗るのだ。そよそよと西風の吹く日で、ここからは海は見えぬが、外は少しは浪があろうと待合せの乗客が話していた。空はところどころ曇って、日がバッと照るかと思うときゅうにまた影げる。