Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごかいのまど

五階の窓

平林 初之輔

Leggi 五階の窓 (ごかいのまど) di 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.840 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

「四階にもありますかね?」

「四階にも一つございますが」

と、事務員はもみ手をしながら言った。

「それはちょうどただいま、ほかのお客さんがご覧になっているところです」

冬木は警察章を示して、すぐにその部屋へ案内してもらいたいと言った。

四階の空室というのは、エレベーターを降りたすぐ右側にある二十七号室だった。錠は下りていないのですぐ開いた。中にはだれもいなかった。

「さっきのお客さんはもうお帰りになったようです。どうぞご覧ください」

と言い残して事務員は立ち去った。

二人は部屋へ入って、中を見回した。しかし、目的物はそこにもなかった。そのうちにふと入口のドアの右手の壁を見ると、葉書大の紙片が貼ってあるのに目が止まった。

二人は無言でその紙片へ四つの目を集めた。と同時に、二人の口からは驚駭の叫びが洩れた。紙片には次のような文句が認めてあったのだ。

凶器はひと足お先へ頂戴していく。いまごろはどこかの暖炉の中で灰になっているだろう。

将校マントの男より

十二月二十三日午前十時十八分

「十時十八分といえば、まだ十五分しかたたん」

と、長谷川は急いで腕時計を見ながら言った。