Classici giapponesi con furigana
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ごかいのまど
五階の窓
森下 雨村
Leggi 五階の窓 (ごかいのまど) di 森下 雨村 (もりしたうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.990 caratteri · 26 schermate
待ってくれたまえ。念のために調べてみよう」
沖田刑事はいい加減手ずれのしたボックスの黒皮の鞄を手に取って、かぶせ蓋を開きながら中を覗いていたが、一つの封筒を取り出すと、
「間違いない。被害者宛の手紙が入っている。きみ、なんというんだい? その掏摸は?」
「留公というんだがね?」
「挙げてあるね?」
「うん、留置場へ入れてあるんだ。ひと休みして、それから調べようというところなんだ」
「そいつはありがたい。ぜひ、ぼくを立ち会わして、この鞄のことを訊かしてくれないか?」
「お安いご用だ。殺人事件と関係があっちゃ、ぐずぐずしてはいられまい。では、さっそく調べ上げることとしよう。でも、待ちたまえ、一服やらなくては――」
小西警部は自分の席へ戻りながら、入口に近い机に腰をかけている若い刑事のほうを向いて、
「田山くん、留公を引っ張り出してくれたまえ。四号室が空いてるはずだ」
それから煙管と煙草入れを抽斗から取り出すと、二、三服大急ぎで吸いつけながら、問題の鞄を取り上げた。
二人が調室へ入っていくと、間もなく田山刑事が二十三、四と思われる色の白い青年を連れて入ってきた。
「留公」