Classici giapponesi con furigana
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
Leggi 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.886 caratteri · 246 schermate
第四四課 人間の味
智慧はその応用の力であります。
第四四課 人間の味
ある料理通が次のような経験談を致しました。「だんだん料理を食べて行くと料理の手を余り加えたものより少く加えたもの、少く加えたものより全く加えないもの、結局、自然の味そのものが美味なってしまう。芋や大根なども、煮たり焼いたりするより、生のままの方がどのくらい、よい味か知れない」と。
この言葉は、私たち素人にはちょっと直ぐにはその妙味が解しかねますが、多少の察しはつきます。
私は欧州航路の船が上海に寄港しましたとき、人に招ばれまして有名な四川料理の支那料理店に行きました。そこで支那一流の濃厚料理が数え切れぬほど出ました中に、忽然と野菜だけの一鉢が出ました。その野菜というのが蓮根だの、慈姑だの普通煮て食べる種類のものを、ただ皮を剥いただけで、ざくざく輪切りにしたものでありました。その当時はただ珍しい原始的なことをするものだくらいにしか思わないで撮んだのでしたが、あとで考えてみると、濃厚と濃厚との味の間に挟まって何だかそれが一番おいしかったようにさえ思い出されます。さすがに支那は料理の国、この生の野菜を出すのにはなかなか考えたところがあるのでした。