Classici giapponesi con furigana
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
Leggi 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.886 caratteri · 246 schermate
やっぱり皮です。こんな具合に猿はらっきょの本体を突き止めようと思って、剥いて剥いて、しまいに何にもない。猿はらっきょの中身を発見しようと思って、とうとう何にもないことを発見してしまいました。
猿ばかりがそうかと思って笑うわけにはゆきません。人間にも同じようなことをした人があります。
ある生理学者が、どうかして人間の生きている源を突き止めようと堅い決心をしまして、その試験台に他人では迷惑だろうと思って、自分で自分の体を解剖して行きました。腕をつついて見ましたが、腕を少々切ったぐらいでは生命に余り関係がないことがわかりました。足を方々切って見ましたが、それで直ちに死ぬほどの大切なところがありませんでした。かくして身体中、メスで掻き廻してみまして、やっと心臓のところで、人間が生きている源を発見しかけました。そしてそれを発見すると同時に彼は死んでいました。
この愁笑に堪えない寓話は、一面、人間が生の秘密を探り当てたい欲望が死を賭けるほど強いことを物語っていると同時に、生の秘密は死の秘密と一致すること、すなわち生の秘密は、それほど神秘不可思議の世界であることを仄めかしたものであります。